Fortress of Suomenlinna (2001/08/22)

フィンランドの首都ヘルシンキ、マーケット広場から船で15分のスオメンリンナの城塞。ESSLLIというサマースクール兼学会がヘルシンキであったので、サマースクールの合間に行ってみました。

ticket

スオメンリンナへの船は、マーケット広場から往復30mk(550円程度)、1時間に1本程度。この日は10時半から17時まで講義が無かったので、12時頃発の船で島へ向かった。フランス人のルームメイトがその前の週末にスオメンリンナへ行ったらしく、50分もあれば回れるよと行っていたので、あまり時間はかからないかなと思っていたのだが。


15分ほどで島に到着。要塞の入り口は湾のようになっており、何故かは分からないが自由の女神を見に行ったときのことを思い出した。降りてすぐのところに、お土産屋兼観光案内所がある。観光地、観光地しているのはいただけないのだけど、首都からも近いし仕方もないか。取りあえず地図をもらって、あまり何もなさそうな南側に向かった。スオメンリンナは大小6の島からなる要塞。しかしそのうち歩いて回れるのは4つ。南側は、観光客も少なく、ゴミゴミしていなくて良い雰囲気だ。天気が今ひとつなのも逆に良かったか。しばらくすると教会があった。

church

fortress

南側を見終わって既に1時間。隈無く歩いてるというのもあるが、思っていたより広い。さて、北側の中心と思われる島に渡って驚いた。全然さっきと違うじゃないか。南側の島がかなり住宅地化しているのに対し、北側には要塞がほとんどそのまま残っている。大砲が海側に向かって12基(この数え方でいいのだろうか?)近く並んでいた。平坦な土地を取り巻くように。


いきなり北側に行っていればそれほどでもなかったのだろうが、南側を歩いた後だったのでなかなか壮観である。こちら側に来ても観光客はあまりいなかった。平日で、かつ天気が曇りだったからかもしれない。しばらくテクテクとのんびり歩いてみた。空から見た方が、いい感じなんじゃないだろうか。何というか、独特の雰囲気があって、人の多さでそれが壊されていないのが良かった。一人で来て良かった、と思う。誰かと一緒に来て感じるには、あまりに繊細過ぎる静かな雰囲気。こういところはいい。今回は当たりだな、とこの辺りで感じた。

flat land

monument

この世界遺産が本などで紹介されるとき、良く使われるのがこの辺りの写真らしい。丁度この窪みになっているところに待機して、覗き窓から大砲で攻撃することになっていたようだ。よく見ると、左端の方でカップルが食事をしているのが分かる。


丁度、南側の島の要塞部分の入り口の辺りに、石碑があった。近くにあるモニュメントには、幾つかの年号が記されていた。1808, 1855, 1906, 1917/1918, 1937。1808年ロシア占領。1855年クリミア戦争による大打撃。1918年フィンランド海軍駐屯。1937年第二次世界大戦勃発。複雑な歴史がそこにある。

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