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平成28年度から始まりました本プロジェクトは、平成30年度末をもって終了となりました。本プログラムにご支援いただいた皆様、誠にありがとうございました。
革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)
我が国は、1980年代のバブル経済の後、「失われた20年」とも言われる長期的な経済の停滞に苦しめられてきました。この間、産業構造や生活スタイルの変化の中で、日本企業は従来からのモノ作り戦略を転換することができず、産業の国際競争力が失われつつあります。また同時に、企業経営者や国民が自信を失い、成長のためのリスクを負うことができなくなってきているとも言われています。
これらの問題を払拭するためには、大学や企業が失敗を恐れずに困難な研究開発課題に果敢に挑み(チャレンジ)、新たな成長分野を切り開いていく(イノベーション)、新たな科学技術のシステムが必要です。
ImPACT(Impulsing Paradigm Change through Disruptive Technologies Program)は、政府の科学技術・イノベーション政策の司令塔である総合科学技術・イノベーション会議が、ハイリスク・ハイインパクト な研究開発を促進し、持続的な発展性のあるイノベーションシステムの実現を目指したプログラムです。
第11回総合科学技術・イノベーション会議(平成27年9月18日)において、ImPACTの研究開発プログラムとして原田博司プロジェクトマネージャによる「社会リスクを低減する超ビッグデータプラットフォーム」が決定され、その「超ビッグデータ処理エンジンプロジェクト」の研究開発機関として東京大学と日立製作所が選定されました。
社会リスクを低減する超ビッグデータプラットフォーム
全世界に存在するネットワーク(NW)に接続可能なセンサデバイス1,870億個のうち、実際に接続されデータを送出可能なデバイスはわずか7%(2013年)。しかも、これらデバイスから集まる数百億のデータを数分単位で処理可能な技術基盤がありません。そこで、現状のビッグデータの処理を遙かに凌ぐ「超ビッグデータプラットフォーム」を構築し、これまで未活用だった数百億以上のビッグデータ情報の高速取得、高速解析を行うことで、新たな次元の知的社会インフラ・アプリを創出します。
その手始めとして、国や地域の公的医療データや連続計測データを活用した"予見先手ヘルスケア・医療サービス"により、健康寿命延伸と医療費削減に役立てる「ヘルスセキュリティ」と、工場群へのサイバー攻撃の撲滅や1000 台規模の工場群をつなげて生産性と利益向上を支援する「ファクトリセキュリティ」に挑戦します。
https://www.jst.go.jp/impact/hp_hharada/program.html
【超ビッグデータ処理エンジンプロジェクト】
非順序型実行原理(内閣府FIRSTでは単一ノードで有効性を実証済)をベースとして、1000万回/秒ストレージアクセス規模のエラスティシティ(伸縮可能性)を備えた超高速動的スケーラブルデータ処理技術を確立する。
従来技術の最大10万倍という非連続性を実現することにより、医療関係、工場関係の日々数億件(年間では数百億件)のビッグデータに対して、数分~数10分程度での解析処理を可能とする。
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